専用工具が無い状態で手持ちの工具だけでエアコンを取り付けてみるとどうなるかやってみました。
実家のエアコンをリプレースした際に廃棄するエアコンを残してもらい自分で取り付けるとどうなるのかやってみました。(何事も経験です^^)
取り付けるエアコンは日立のRAS-DE2200NXで2002年製造の約20年ものです。
据え付け説明書は別機種ですが こちら を参照。
寸法図や回路図は こちら からDL。
20年分の汚れはかなりのものがあります・・・
自分の家に付いていたものなので抵抗は無いですが、他人の家に付いていた場合は再利用しないレベルです。
ブロアと雑巾で掃除して掃除完了! 室内機は分解するともう少しきれいに掃除できるようですが、
今回は分解掃除はしていません。
接続部のフレアの状況と途中の銅管の様子を確認してみると、まだ使えそうです。
新品の配管は約6000円するので、冷媒管は古いものを再利用です。
元々廃棄するエアコンなので失敗しても大丈夫なので気楽に作業を進めました^^;;;
取り付けるのはこちら。
以前付いていたエアコンの穴をそのまま使います。
ダクト取付用の穴も4mmのコンクリートネジ用の穴がまだ使えるようなのでそのまま使いますが、
ダメな穴もあるので新しい穴を開けます。
コンクリートの穴開けはハンマードリルが必要ですが、私は持っていませんので普通のドリルを使用
(普通のドリルといってもバッテリ式の最近のドリルと比べるとかなり強力・・・)
ドリルの歯はコンクリート用を用意しました。
普通のドリルで穴開けできるか試してみます。実際にはコンクリートではなく板厚約25mmのモルタルです。
普通のドリルにコンクリート用の歯をセットしてチャレンジ・・・ けっこう厳しいです。
ドリルを手でハンマーのように後ろから押さえても効果はなさそうですが、コンクリートの歯と鋼材用の歯を交互に付け替えて使うと何故だか穴が開きました。
今回はコンクリートネジ用の下穴3.4mmなので穴あけできましたが、恐らく4mmだと厳しい感じです^^;;
穴あけできたので、配管ダクトのサイズを合わせるのに切断します。
普通の金鋸と糸鋸を持っているので、両者で試してみると圧倒的に糸鋸が使いやすいようです
後から知りましたが配管ダクトの切断は万能バサミで切るのがいいようです。
室外機はこちらに設置
使っていないコンクリートブロックがあったので、ブロックでかさ上げして室外機を設置します
室外機も古くて汚れているので新設とは思えない自然な感じです^^;;;
室内機の取り付け用に据付板を取り付け。
配管用の穴と据付板の取り付け位置は指定されているので、素人でも位置決め簡単です
壁のべニア板が薄くMA-1のアンカーが付けられないので6mmの木ネジで固定しました。
お守り用に柱のある部分に4mmの木ネジ1本を追加で固定しました。
落下防止のお守りです^^
最大の難関、フレアの接続に入ります。
今回はトルクレンチが無いので一番気を遣う作業になりそうでした。
色々調べると、どうやら締めすぎによるフレアの潰れが失敗の原因だそうです。
古い配管を再利用するのでエタノールでフレアの掃除をしてから取り付け開始。
ガス漏れを防止する「ナイログ」というシール材がいいらしいので、こちらも用意。
ネットで調べるとトルクレンチを持っていない人はデジタルスケール方法やレンタルする方法しか
出てこないので心配でしたが、いざやってみるとどれだけ締めるとフレアが壊れるかはわかります。
締めすぎで壊す可能性が高いということは、できるだけ小さい工具で締めるのが安全そうです。
私は2分用は17mmのレンチを使いました。3分は締めすぎで壊すことはなさそうです。
ネットの皆さんは室内機を取り付けた後、室外の脚立の上でフレアの接続をされているようですが、
脚立の上でトルクレンチも無くフレアを壊さないように注意しながら締めるのは難しいので室内で接続してから配管ごと通す作戦にしました。
フレアを接続した配管を壁に通す際、室内機の配管を覆うカバーの先をテープでまとめておかないと途中で引っ掛かり大変なことになります。
テープで固定してから通さないと途中でハマります^^
排水用のホースは新品を使いました。
室外機側の配管ホースを接続。
できるだけ配管に力がかからないように位置を調整して取り付けました。
エタノール洗浄とナイログでシール済みです^^
失敗しにくい3分側から作業してコツをつかんでから難しい2分を締めました。
配管内の空気を抜かないといけないのですが真空ポンプは持っていないので、手持ちのコンプレッサの吸気と排気を反対にして配管の空気を抜いておきます。
(このコンプレッサは吸排気逆接続でドライポンプの負圧ポンプとしてでまあまあ使えそうです)
ガスチャージホースとバルブは新しく購入しました。
能力の低いコンプレッサなので30分程度引いておきました。真空にはなっていないと思いますが空気は抜けていると思われます^^;;;
真空度計がないのでリークを確認できませんので、引いている最中も石鹸水で接続部の漏れチェックをしておきます。
空気を抜いている間に室内機との配線を行います。
このモデルでは4本の線が必要でAC100Vの電源が2本と制御用の通信ケーブル2本でした。
緑が分かれていたのでアース線かと思いましたが通信線でした^^;;;
空気を抜いたらガスチャージホースを外して、フレア部の漏れチェックのため高圧部のバルブを少し開けて配管にガスを張ります。
ガスのバルブを開けてしまったら仕方ないのですが、すぐに漏れチェックできるようにバルブを開ける前に石鹸水をかけておいた方がよさそう・・・
(ポンプダウンは危険らしいので、素人のDIYではしない方がよさそうかも)
私は漏れチェックの石鹸水は泡立ててかける派なのですが、泡立ててかけるのはダメという人もいます。
泡立ててかけると泡の移動で漏れを見ますが、泡立てずに泡の発生で漏れを見た方がいいという人も多いです。
私は泡の移動を見た方が感度良く確認できると思うのですが、みなさんはどちらが感度良く確認できると思いますか?
室内機側を含め4か所の漏れチェックして漏れチェック完了。
大丈夫そうなので高圧側、低圧側のバルブを全開にして配管を養生して工事完了です。
冷房で試運転しましたが本日の気温は2度なので、冷えているかどうかわからず・・・
暖房で試運転しました^^ 無事動作OK!
あと、コンセントが届かいないので近くにソケットを追加する必要があります。
無事暖房も動いて一安心、このエアコンを取り付けた部屋は3畳なので2.2KWのエアコンはかなりオーバースペックです。
とりあえず、ハンマードリル、トルクレンチや真空ポンプ等が無くてもエアコン取付はできました。
配管ダクトを使ったので見た目はきれいに仕上がりました^^
イーサネットケーブルの差し込みもいい感じです。
全てが邪道な方法なので、廃棄するエアコンでないとできない方法だと思いますがDIYでエアコン取付する際の参考になればと思います^^;;
但し、エアコン工事は色々危険な部分があるのと、この作業を素人がやるには難易度が高すぎます。
専門の業者にお願いする一択しか選択肢はありません・・・
恐らくもう二度とやることは無いと思います^^;;;
やってみた感想では
ハンマードリルが無い場合はコンクリート用の歯と鋼材用の歯を交互に使ってみる
2分の配管を締める工具は小さめを使う。
(17mmのレンチは大きいので、小型モンキーで17mmの挟めるものがいいかも)
室外機は思った以上に精密機械だと思って扱った方がよさそう
といった感じです。
そんな、エアコンDIY取り付けの記録・・・