Last Updated on 2022年5月12日 by kabekin
こちらでもらってきたPC-9801DXですが、内蔵NiCd電池の液漏れで基板の腐食がひどく基板の洗浄だけでは復活しませんでしたので、メイン基板交換で修理しました。
元の基板を取外した状態でゆっくり弄れるので、不具合内容を確認しながら元基板を修理してみました不具合個所は
①ベースメモリのパリティエラー
②キーボードが反応しない
の2つです。
内蔵HDDのエッジコネクタ部の腐食が一番ひどいので、恐らく内蔵HDD I/Fもダメだと思いますが内蔵HDDは持っていないので分かりません^^;;;
恐らく使うことも無いと思うので問題なし・・・かな
と、いうわけで修理の記録です^^
▼ベースメモリのパリティエラー
電源投入後 「PARITY ERROR – BASE MEMORY」と赤文字で表示され、先に進まないです。
(運が良ければROM BASICが起動することがあることからメモリICが故障しているとは思いにくいかも)
メモリエラーはもう一度基板を洗うと復旧しました。
前回は井戸水のみで水洗いしましたが、今回は洗剤を使いました。
私はどちらかというと洗剤は反対派なのですが、今回の結果を見ると洗剤を使った方がいいみたいです。
ホコリで汚れただけの基板は、やはり井戸水洗いがいいと思います。
液漏れがひどく腐食した基板は水洗いだけでは漏れ出した液が流し切れていなかった可能性があります。
部品交換はしていないので、メモリの素子が壊れていたわけではないので、ベースメモリのエラーが出る場合は基板の洗浄で直る可能性があります。
パリティエラーが出てお困りの方は基板の洗浄をお試しになってみるのはいかがでしょうか^^;;
▼キーボード入力不可
こちらはNiCd電池の液漏れによるパターンの断線でした。
私のDXのメイン基板の場合軽傷でRXDのパターンが1箇所の断線だけでした
キーボードの配線は前面のKBコネクタから入り途中I/FのロジックICがあり基板後ろ側のASICに信号が入っているので基板前面から後部まで長いパターンで取り廻されているようです。
ざっくり追いかけるとKBの配線はこんな感じっぽいです。
RXDの信号は15C1と29.4912MHzのXTALの間にある74LS14に入っています。
あっ写真の編集間違えてる・・ 4)は#RTIではなく#RTY(リトライ信号)です^^;;;
#RST, #RDY, #RTYの信号はRTCのトリマー横にある74LS04から出ています。
今回断線していたのはNiCd電池の近くです。
RXD以外の信号も近くを通っているようですが断線していませんでした。
KB回路につながっている74LS04の足が液漏れで錆びていたので、予防保全のためICを一度張り替えておきました。
RXDのパターンもHDDのコネクタ横までは生きていたのですが、基板裏面のパターンも状態が良いとは言えないのでこのパターンはもう使わない方向でいきます
と、いうわけで1箇所だけの断線でしたので、最短距離を取ってこんな感じでジャンパしました。
74LS04の8番ピン。
ASIC側の詳細
11N2のタンタルコンデンサの+マーク下にあるランド。
リード線を基板に接着するボンドを購入して基板に固定する予定です^^
▼動作確認
キーボードのRXD回路を修復した状態で、HELPを押しながら電源オン。
いい感じでキーボード入力が復活^^
と、いうわけでメモリエラーとキーボード入力が復活しDX用の予備メイン基板ができました。
安価で大量に出回っているPC-9801DXの基板をわざわざ直さなくてもと思われそうですが、このDXは幼馴染が使っていたDXなので修理してしまいました^^
キーボードのRXD回路の断線調査はPCが立ち上がっている状態でRXDを繋いでもKB入力できません。
恐らく電源投入時の初期化でキーボードの初期化ができないとその後のキー入力ハンドシェイクができないのではと予想しています。
そのため、HELPキーを押しながらのソフトDIPSW設定画面の起動のみ断線→接続の検証ができません断線箇所が分からない状態で信号を追いかける場合ご注意下さい^^;;;
PC-9801DXでキーボード入力不具合が出ている場合、何かの参考になれば幸いです。
そんなメモリーエラーとキーボード回路修復の記録・・・
この前話したPC-98DOが入りました。
キーボード付きです。
動かないみたいだけどね。
どうしますか?
おお!いいですね~^^ 程度が良さそうでしたら是非・・・
この後メールさせて頂きます^^;;;